
こんばんは、奪衣婆です。

今夜は「太陽XVIIII」のマルセイユ版、ウェイト版、マルセイユ カモワン版の
解釈とキーワード、仏教との関連をまとめました。

「太陽XVIIII」は固定観念を柔らかくして物事を考えれば、新しい物事が見えてくることを教えてくれます。固定観念を柔らかくすることは大変ですよね。
象徴や解釈、キーワードからヒントを探していきましょう。
「太陽 XVIIII」の象徴と解釈
太陽は、朝を告げ、光を与え、活力の源であり、陽であり、プラスの象徴です。しかし、太陽の熱は時として、水を枯れさせ、大地を荒らし、あらゆる生命を脅かす脅威ともなります。こういった両面は古来より男性を陽として表してきたことを納得させる部分と言えるでしょう。
また、太陽を神として崇める風習(太陽信仰)もエジプトやアステカ・日本など世界各地で多く見られます。
マルセイユ版では、人の顔を持つ「太陽」と「降り注ぐ数多の雫」の他に、互いに青い腰布を巻いた2人の子供、後方に見えるレンガ造りの壁、子供の足元に置かれた2つの石が確認できる。


「審判XX」
太陽
太陽は、対立する性質の融合を表しています。
太陽から伸びる太い16本の光線
鋭角的に尖ったものと、柔和的にくねくねしたものと、が交互に描き表されています。
これは太陽が肯定的エネルギーと否定的エネルギーの両方を併せ持っている事を表しており、あらゆる対立する力の究極的な結合によるエネルギーを持つと解釈される。


さらに「月XVIII」が横向きなのに対し、「太陽XVIIII」の顔は正面を向いています。
これは太陽の影響力が広大であり、変化なく続いて(恒常的に)行われていることを表します。
太陽は地球をはじめ、太陽系諸惑星の中心であり、たとえ夜であってもその活動が止まることはなく、人間の内外におけるリズム、果ては宇宙のリズムに欠かすことのできない偉大な存在であることを暗示しています。
この「太陽XVIIII」だけを見ると、まさに完成された究極存在であり、一連の大アルカナの最後に位置すべきカードのようにも思えます。
融合を考え方に取り入れる時のヒント
❖形や色の違うもの同士が互いに混ざり合って新たな性質になるという考え方
❖優性の方が性質として強くなるという考え方
何が固定観念となっているのか、また固定観念をやわらかくするヒントになります。
子どもたち
「太陽XVIIII」は19番です。
なぜ19番なのか?ということは、2人の人間が描かれる事によって表されていると解釈されています。
この2人は子供です。それ以外に身体的特徴は描かれていませんが、2人が非常によく似ていることから、双子の象徴でもあります。
象徴的に腰部分を隠すことを「互いに異性同士である」と強調していると解釈されています。

双子の象徴は「太陽XVIIII」以前のカードにも、登場した象徴であるものの、確立された個別の人間として、現実的に描かれるのは太陽だけです。さらに対存在が直接的に干渉しあう描かれ方も初めてです。つまり、形や色といった性質の違うものどうしが直接影響し合っているということです。
これは「太陽XVIIII」に至り、相反する2つの性質が初めて別個として区別され、あらゆる対立物、即ち、男と女、霊と肉、心と身体などが直接的・人間的な方法で関わることが出来るようになったことを暗示しています。
後方の壁
後方の壁は、2人の子供の立つ場所が、あらゆる外的要因から隔絶された極めて安全な領域であると保証し、この段階における対立物同士の接触が何者にも邪魔されることなく、太陽の仲介の下に行われていることを表している。
足元の石
足元の石は黄金色(マルセイユ版)であり賢者の石を連想させます。破壊することのできない本質を表すと解釈され、この「太陽XVIIII」における接触が、極めて重要な本質的変革の第一歩であることを暗示し、この後に控える最終段階への第一歩であることを暗示しています。
「月XVIII」によって蓄えられた雫は大地へ放出され、再び大地を活性化させます。


カモワン版の解釈
月で魂が最後の暗い夜を過ごしたあと、一転して目もくらむような明るい太陽の下に出現する。
右側の人物にある3つの点は、悪魔のカードで奴隷になっていたふたりが解放され、 生まれ変わった姿であることが、首に縄のあとがあることからもわかる。
この太陽は8つの赤い光と黄色い光を放っている。同じものが星のカードにも現れていたが、ここでは顔が描かれ、人格化されている。
太陽に向かっている水滴は、月の想像力とは違い、「祈り」が上昇している。

カバラ
※後日更新予定
占星術
※後日更新予定
仏教の「太陽」
※後日更新予定
「太陽 XVIIII」の視点
「固定観念でモノを見るのを止めれば、まったく新しいなにかに出会える」
多くの神話には「片方が生きるためには片方が死ななければならない」という宿命を持って、双子は語られる。本来は共に存在できないはずの双子が仲よく描かれている「太陽」のカードの絵柄は、「対立から逃れる新たな形」を示している。
この新たな形を生み出すのに邪魔なのは固定観念である。
(引用:リーディング・ザ・タロット)

「太陽 XVIIII」の連繋カード
「太陽 XVIIII」キーワード
統合 友達 兄弟 同志 友情 喜び 内部的統合 一体化 吉兆

友愛
友人幸福 建設
相互扶助
吉兆
成功
誕生
祝福
小我と大我を表す2人の人物が出会う
人間同士のコミュニケーション
約束された将来

不調
落胆
衰退
兄弟の仲が悪い
内輪もめ
合意を受け容れない
内と外を差別する
壁を設けて閉じこもる
情報を公開しない
コミュニケーション問題
意味のない時間
人間関係

快活
激励
仲良し
兄弟的統合
建設的
温泉
バカンス
祝祭
パーティー

活気がない
先行き不明
内紛
もたれあい
恋愛と結婚

歓喜
わかち合い
子ども
友情的な恋
兄弟姉妹の影響
建設的

内的な結びつきの崩壊
不和
痴話喧嘩
元気を失う
金銭問題

好況
大儲けのチャンス
協力者が現れる
共同事業
融資成功

内紛
業績不振
兄弟喧嘩
エネルギーの枯渇
人間関係のトラブル
やる気を失う
ビジネス

協力
同業者
歓喜
好期
目標達成
バカンス
建設
健康産業
リゾート
生命保険

同業者と紛争
派閥抗争
元気がない
社内が暗い
過酷な労働条件
仕事捜し

会見
面接
うまくいく
バカンス
よい収入
建設関係
社交
サービス
健康産業

エネルギー不足
やる気を失う
業績不良
降下線
「太陽 XVIIII 」仏伊英表記
フランス語 Le Soleil ル・ソレイユ
イタリア語 Il Sole イル・ソーレ
英語 The Sun ザ・サン
まとめ

いかがでしたか。
ひとつの意味に多くの表現がありますが、すべてを当てはめるのではなく、その時々で、心に留まったキーワードを、ご自分の中にある答えを探すための手がかりにしましょう。
キーワードの海に溺れないでくださいね!

『冥界タロット』
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三途の川の畔でタロットカードを広げ『占』の行燈を灯しています。迷い込んできた『彼方者』の心の整理のお手伝いをして、遺した想いを聞いたエピソードをフィクションにして紹介しています。
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