愚者 LE・Mat  マルセイユタロット カモワン版 大アルカナ

大アルカナ
奪衣婆
奪衣婆

こんばんは、奪衣婆です。

奪衣婆
奪衣婆

今夜は「愚者」のマルセイユ版、ウェイト版、マルセイユ カモワン版の
解釈とキーワード、仏教との関連をまとめました。

奪衣婆
奪衣婆

ひとつの意味に多くの表現がありますが、すべてをあてはめるのではなく、その時々で、心にとまったキーワードを、ご自分の中にある答えを探すための手がかりにするといいかもしれません。

描かれているのは一人の旅人らしき男と一匹の犬である。

この「愚者」は(伝統的に)数を持たないカードであることや、「愚者」という単語から連想される象徴(ジョーカー宮廷道化師、民間信仰におけるグリーン・マンなど)とその意味合いや、22枚の大アルカナの中で唯一移動している人物が描かれている絵札であることなどから、しばしば特別視されるカードであり、「世界」などと並んでその解釈は注解者ごとに千差万別です。

マルセイユ版
「愚者」
ウェイト版
「愚者」

マルセイユ版タロットに描かれている「愚者」は、派手な衣装を身に着け、右手にを持ち、左手には先端にのようなものを取り付けた棒を右肩に担いだ人物が、の生い茂る荒野を歩いている姿が描かれています。また人物の後方からはが追従しており、その前足を人物の右足付近に寄せています。

カモワン版
「愚者」

皮袋・・・
鈴・・・
空色の犬・・・
石・・・
視線・・・
3つの点・・・
卵・・・
22枚の葉・・・
赤い杖・・・

黄金の入った皮袋 錬金術を示唆
輪廻転生の数
霊性を示す
天球を表す
常に右上を見上げている
秘密結社
手元に隠された白い卵
大アルカナの数
霊的エネルギー

マルセイユ版の「愚者」は、その抽象的な絵柄の為、見方によっては後ろ歩きをしているようにも見えます。
これは「愚者」の持つエネルギーが無意識的なものであり、一定の方向性を持たず、自由気ままに放たれていることを表しています。しかし、同時にそれ自体が目的であるとも解釈されており、このカードの二面性を示す要因として扱われています。

愚者

黄色・・・不動の象徴 太陽と黄金
赤色・・・地上での能力と生命の象徴
青・・・・天上、天空の象徴
緑・・・・治癒、創造、生命力の象徴
黒・・・・死、宿命、絶望の象徴

客観的に見えるものと直観
地上の生活に伴う光 熱
精神性 魂の平穏への導き
植物 湖 海
解放 出発点 再生へと導く

「愚者」が移動している姿で描かれていることに関しては、「1」から「21」までの各カードを、順を追って渡り歩く何らかの目的を持った旅人と解釈する説と、他の21枚の大アルカナを、または他のカードを意識すらせず全くの自由気ままに歩き回る完全に無計画な放浪者と解釈する説の二通りの説が存在しており、これらの説は両立する形でさまざまな解釈に用いられています。

愚者

この二つの解釈を如実に象徴するのが『愚者』の身に纏う衣装です。
その配色や装飾、特に首と腰にが取り付けられている衣装の奇抜さは、さながらピエロを思わせるものとなっています。

この配色は奇抜でありながらも、統一の取れた「魔術師」の衣装のように計画性の感じられるものではなく、鈴に関してはこの人物の「輪廻転生の数である」などと神秘的に解釈する場合を除けば、特別な意味合いはありません。

加えて、この人物の持つは、旅の補助としてだけでなく、道化としての道化棒(鈴などが取り付けられている場合もある)と関連づけての解釈を除けば、特別な意味合いはありません。

つまり、この人物は自分の衣服、さらには自分の持つ棒や荷物、果ては進んでいる方向やその目的、自分を取り巻く環境のいっさいについて、特にこだわりや興味などは持ち合わせていないのです。

故にこの人物は、後方の犬の存在すら認知しておらず、ズボンの右足はによるものか破かれたままになっています。しかし象徴的な観点から照らし合わせると、この人物は決して「無能」な人物ではない

愚者

この「愚者」は黄金の冠を被っているのである。冠は象徴的にの持ち物であり権力の象徴とされ、黄金の冠は天上のとの交信を図るための霊的要素も兼ね備えた象徴とされます。
このような象徴を「愚者」が身に着けているのは、この人物がある種の的な力を備え、過去には権力を持つ階級に居たであろうことを表しています。

愚者

加えてこの人物が右肩に担ぐ荷物とその棒は「男根」の象徴であり、繁殖と豊饒の象徴です。
これらの象徴は「トリックスター」との関連を強調しており、この「愚者」が道化などと同様に相対する二つの極を持っていることを表しています。

つまり、この人物の愚行を象徴するもの、計算高くしたたかな側面を象徴しているものです。
これらのことから、この人物はいっさいの計画性を持ち合わせていないが、全くの無計画という訳ではないとやや矛盾した結論が付けられます。

ウェイト版タロットの絵に描かれている人物は若い旅人で、若さは未熟さを現します。

犬は旅人のパートナーで、前進を意味します。
しかしこの若者は左側を向いています。象徴的に左は過去・精神世界などとされています。
旅人は自分の目の前に崖が迫っていることにまだ気づいていません。
ウェイト版の「愚者」は今まさに崖に向かって歩こうとしていることが明らかですが、この先、崖から落ちるか、踏みとどまるか、それは旅人次第です。

カモワン版『愚者』

ウェイト版『愚者』

思想家エリファス・レヴィによれば、「審判」と「世界」のカードの間にこの「愚者」を置いて、特殊な切り札として相応に扱っており、エジプト人の死生観を導入させたとも考えられる。

22枚の大アルカナのうち、このカードだけ左から右に向かって歩いています。
過去から未来に向かって探求の旅をしており、あらゆる可能性が彼の前に広がっています。

服装をみると、赤い玉飾りのついた頭巾をかぶり、緑と赤の極彩色の衣装に身をくるんでおり、彼の後ろにはがついてきて、彼のタイツは引きちぎられ、下着が丸出しになっている。無頓着なのでしょう。

右手には赤いを持ち、手元に白いタマゴを隠し持っている。
杖の先には秘密結社を表す3つの点があり、彼はどこかの秘密結社に属していることを示唆しています。杖の先には錬金術で使うフラスコのような革袋がぶら下がっており、その中は金で満たされているのか、輝いて見えます。

大地はところどころ水に濡れ、湿地帯のようで、道端には枯れ草が残っており、葉の枚数は22枚あり、タロットの大アルカナの枚数と同じです。

道に転がっているは天体を現し、彼が天球をいくつも渡り歩く、旧約聖書の「創世記の最初の人」つまり【アダム】であることを示しています。

カモワン版『愚者』
【ものの見え方】

そんなことで悩むことが本当に意味があるの? ときが経てばそれも笑い話じゃない?

「どっちにしたらいいと思う?」というように、自分の迷いを他人に打ち明けたところ、「別になんでもいいんじゃない、そんなこと」といわれてしまった経験を思い出そう。

「分かってくれない!」と憤慨することもあったはずだが、でも、ときには「まぁ、そういわれればそうなんだけど‥‥」と、妙に納得してしまうこともあったのでは?

そういうときあなたは、たぶん、その一言によって自分の悩みごとを「愚者」の視点から捉えなおすことができたというわけだ。
(引用:リーディング・ザ・タロット)

愚者
連繋カード】

旅行
旅行
赤い杖 霊的エネルギー
犬 輪廻転生

名前をもたない

戦車ⅤII

旅行
地上を超えて天井天下を旅行できる



戦車VII』詳細はこちら

愚者
戦車VII
世界XXI

旅行
無から創造し、また無が始まる



世界XXI』詳細はこちら

愚者
世界XXI
隠者VIIII

霊的エネルギーを表す
赤い杖
四弦徳の知恵はここに隠れている 


隠者VIIII』詳細はこちら

愚者
隠者VIIII
運命の輪X

 
知性を象徴する、第3の耳を持つ犬

輪廻転生 
運命の犠牲者か、運命の支配者か。
星XVII』詳細はこちら

愚者
運命の輪X
月XVIII


空色と肌色の犬
耳だけが反対の色をしている




月XVIII』詳細はこちら

愚者
月XVII
13番XIII

名前をもたない
言葉に出して呼び出してはならないほど恐ろしい存在
似ている姿勢
22枚の中で右(未来)向いているのはこの二枚のみ

13番』詳細はこちら

愚者
13番
【基本キーワード】

移行 旅行 探求 巡礼 魂の変容 自由 純粋 無頓着

愚者 正位置
愚者
愚者逆位置
愚者
【人間関係】
愚者 正位置
愚者
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愚者
【恋愛と結婚】
愚者 正位置
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愚者
【金銭問題】
愚者 正位置
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愚者
【ビジネス】
愚者 正位置
愚者
愚者 逆位置
愚者
【仕事捜し】
愚者 正位置
愚者
愚者 逆位置
愚者
奪衣婆
奪衣婆

いかがでしたか。
ひとつの意味に多くの表現がありますが、すべてを当てはめるのではなく、その時々で、心に留まったキーワードを、ご自分の中にある答えを探すための手がかりにしましょう。
キーワードの海に溺れないでくださいね!

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