こんばんは。奪衣婆です。
三途の川の畔でタロットカードを広げています。
此岸から迷い込んでくる人の中には、いつの間にかここへ辿り着いていた、という人もいます。
ほら、何かに背中を押されたように、誰かがやってきましたよ。
パナマ帽の似合う30代前半の男性
今夜のガリガリ亡者は、30代前半の男性です。
彼は時々ここへ現れては、いつの間にか姿を消してしまいます。
いつも少し変わった装いで、なかでも毎回違うパナマ帽を被っているのが印象的です。
流行を追っているというより、自分に似合うものをよく知っている人なのだと思います。
此処に辿り着いたからにはガリガリ亡者であることは確かなので話しかけてみます。
「そのシャツ素敵ですね。アロハシャツみたいな柄だけど、そこまでラフな感じしなし・・・なんでそのシャツを選んだの?」
彼は「え?」という顔を一瞬したものの、決して笑顔ではない柔らかい表情で、「あ、これですか。柄が気に入って。涼しげなものを探していた時に丁度見つけたんで」
「そうなんだ。でもその辺では売ってないよね。ネット通販かな」「いやいや、実際に触って選びたいのでお店で買ってます。」行きつけのお店を頭の中でぼんやりイメージしながら、彼のカードを見せていただきました。
彼のカードは、パーソナルカード「17星」
ソウルカード「3女帝」

「3女帝」のカードを見ていると、人を楽しませることや、人との関わりを大切にする彼の姿が重なります。
実際、彼は周囲に自然と人が集まるような人なのでしょう。
ただ、優しさにも加減があります。
相手が望んでいることを先回りして全部してあげることが、いつもその人にとって心地よいとは限りません。
「人に優しくできるのは、いいことだよ。でも、その人に合った優しさかどうかは別の話なんだと思う」
「自分に似合う服を選ぶみたいに、優しさにも“その人に合う形”があるんじゃないかな」
彼は少し考えてから、
「確かにそうですね……。いい話が聞けました。ありがとうございます」
と笑って、また此岸へ戻っていきました。
17星から見ること
「17星」のカードには、飾らず、自分のままでいる姿が描かれています。
誰かに認められるためではなく、自分がそうしたいからそうする。
今回の彼を見ていると、流行を追うのではなく、自分に似合うものを選んでいた姿とも重なります。
人への優しさも同じで、誰かにとっての「正解」ではなく、自分らしい形を見つけていけばいいのかもしれません。

3女帝から見ること
「3女帝」は、豊かさや楽しさ、人との関わりを連想させるカードです。
彼のお洒落の仕方や、周囲の人を喜ばせようとする姿にも、どこかこのカードらしさを感じます。
ただ、相手を思うことと、相手の望むものをすべて先回りして与えることは同じではありません。
自分らしさを大切にするように、相手にもその人らしい受け取り方がある。
そんなことを、このカードを眺めながら考えました。

まとめ
今夜は、パナマ帽の似合う30代前半の男性のお話でした。
彼は、自分に似合うものをよく知り、人にも自然と優しくできる人でした。
けれど、優しさにも「その人に合う形」があります。
自分に似合う服を選ぶように、相手との間でも、その人に合った距離や関わり方を探していく。
「17星」と「3女帝」を眺めながら、そんなことを考えた夜でした。
彼は少し笑って、また此岸へ戻っていきました。

「17星」と「3女帝」について、もう少しカードそのものを見てみたい方は、「大アルカナ」の各記事をご覧ください。

ガリガリ亡者の皆さま、夜が明けますよ。